推しCPの聖地を勝手に作って巡礼した話
推しCPに動きがなくなって2桁年経った。
腐女子のお姉様方には聞き覚えのある方、当時はまっていた方も多いのではないでしょうか。
当時を知らない方向けに触れると、日本初の商業18禁BLゲームで、2005年には当時は異例のBLアニメ放映もした、かつての一大コンテンツ……らしい。
らしいというのは、残念ながら私が好きしょを知ったのは、そして推しCP(真七※)にハマったのは、最後の商業展開からそこそこ時間が経ったときだから。
幸い私には当時推しCPのことを教えてもらってからずっと仲良くしてもらっている腐女子の師匠ともいうべき友人がいて、今日まで途切れることなく彼女と推しCPの話をしてきた。
しかしそんな生活も早十数年…
供給がない。
しかし妄想は絶えない。
推しCPが好きすぎる。
時は2019年夏。忘れない猛暑。
なにかしたい。
推しCPのために、なにかがしたい。
我々はもう、居ても立っても居られなかった。
そうだ、
聖地巡礼をしよう!!!!
Q.聖地巡礼に必要なものは?
A.聖地
Q.推しCPの聖地は?
A.知らない
…そう、聖地を、知らなかった。
~完~
…とはならない。
何故なら我々はオタクだから!!!
恥ずかしながらあまりその辺りの事情は詳しくないけれど、当時はまだ、今ほど聖地巡礼の文化はなかったように思う。
というかアニメに明確な舞台があることの方が珍しくなかったですか?
また好きしょは元々18禁BLゲームという性質もあり、舞台は明言されていない。…はず。
厳密には、アニメのみ主人公たちの学園のモデルはある模様。
推しCPの職場ではあるが(いい大人が教育機関に怒られたくないし)我々が本当に向かいたいのは、推しCPの聖地。
推しCPがプライベートの日々を営み、愛を重ねた場所。
推しCPを感じられる場所。
時は令和。
ネットの隅にゆーて当時の情報転がってるだろう。と。思っていた。
なかった。推しCPの聖地がわからない。
少なくとも2019年の我々は、そこにたどり着くことはできなかった。
(当時好きしょ好きだった諸先輩方…情報ありましたら教えてください…)
それでも
聖地巡礼がしたい!
聖地がなくても巡礼したい!!!!!
……2019年夏、推しCPがよく小説でデートを重ねる「海の見える公園」を手がかりに、関東の某デートスポットに行った。
そこがアニメの学園とも近かったから。電車で2時間かけて。妄想と小さな根拠を胸に。
推しCPがここでデートをしたと信じて。信じた。見えないものは心の目で見るんだ。
見える。
いるじゃん推しCP!!
してるじゃんデート!!!!!!
見える!!!!!!!!!!!!!
いるよね!!!?(います)
座ってちゅーしてるよね推しCP!(しています)
道中ずっと「いるよね!?」「いますね!?」「見えますね!?」を連呼する私たちの声…もし聞こえてたら周りだいぶ怖かっただろうなと2年越しに反省しています。ごめんなさい。
デートスポット巡り…ではなく聖地巡礼は本当に楽しく、1日中、ハイテンションで推しCPを語り続けた。
きっとここで推しCPは愛を語らったはずだ。
見えないものを見ようとしてシャッターを押しまくるオタク。
真夏に歩き回り疲れ果てていたが「推しCPはパピコ半分こするのでは!?」妄想が止まらなくなりコンビニへの足を速めたオタク。
妄想が一致した瞬間まじで歩く速度明らかに早くなって二人でめちゃくちゃ笑ってしまった。
帰る気配を全く見せず、気付けば夜景の中に推しCPを見るオタク。
……なにこれ、こんな楽しい遊びを世のオタクは経験してるの?
最高だった。
聖地巡礼最高。
厳密には聖地か分からないけど、我々が推しCPを見たとき、そこは聖地となるのだ…。
こうして我々の初めての聖地巡礼は幕を閉じた。
プロポーズしてる推しCPも(脳内で)見れました。
しかし。
人間の欲望はとどまるところを知らない。
恐ろしいことにこの聖地巡礼は、長年リビドーを溜め込んできた腐女子2人のさらなる気持ちを呼び起こす。
好きしょのためにリアタイで動けなかった哀しきオタクは、この聖地巡礼で確信を得てしまったのだ。
たとえ十数年供給がなくとも、我々は、推しCPの新しい姿を見ることができる。
そう、我々は、動ける。
推しCPのために、動ける。
立って歩け、前に進め。
…そう。
行こう、新婚旅行!!
推しCPが行きそうな
新婚旅行!!!
コロナ禍なんて想像できなかった、2019年の思い出話はもう少し続きます。
次回(多分)、推しCPの新婚旅行を捏造したら時空を超えた話(仮)です。
※真七。水都真一朗(cv三木さん)×七海かい(cv石田さん)のこと。主人公ではありませんがメインCPです。ドラマCD最高なので全人類聞いてください。
記事のなかで真七って言わずに「推しCP」で通したのは、そんなに何回も真七って書いたら心臓がもたなそうだったからです。愛してるよ真七。